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AlmaLinux爆誕
2020年12月にRed HatがRHELクローンとしてのCentOSのサポートを終了1することを発表し、CentOSを使っているユーザーからの反響がものすごく大きくなっている中、2つのプロジェクトが発表されました。
- CentOSの創設者であるGregory Kurtzer氏が発表したRocky Linux(2021年第3四半期リリース見込み)
- CloudLinuxが発表したProject Lenix(2021年第2四半期リリース見込み)
このうち、Project Lenixについては第2四半期が4月なので、、そろそろ動きがあってもおかしくないなと思ってサイトを見てみたところ、AlmaLinuxの立ち上げとベータリリースを発表しました。
AlmaLinux - Forever-Free Enterprise-Grade Operating System
FAQやドキュメントについてはWikiにまとまっています。
AlmaLinux Wiki | AlmaLinux Wiki
AlmaLinux 8.3 Beta
Introducing AlmaLinux Beta: A Community-Driven Replacement for CentOS – Almalinux Blog
今回公開されたAlmaLinuxは8.3 Betaとなっています。現在のRHEL及びCentOSの最新リリースが8.3であり、2021年の中頃にRHEL8.4リリース、年末までにRHEL8.5リリースが予定されています。
https://access.redhat.com/support/policy/updates/errata/ より。
CentOS 8のサポート終了を考えるとRHEL8.5に対応するCentOS 8.5がリリースされるかどうかが微妙な時期にあたり、慎重に見ればCentOS 8は8.4が最後のリリースとなる可能性があります。
そのため、RHELクローンとしてはCentOS 8.4の間にCentOSとリリース速度を合わせておきたいところで、CentOS 8.3の間に作業手順2を確立することがRHELクローンとしてCentOSと同等のポジションを得ることに繋がると言えます。
そういった観点から見ると、今のタイミングで8.3Betaをリリースしているのはプロジェクトとして順調といえるでしょう。
なお、インストールイメージは下記のURLからダウンロード可能です。
https://repo.almalinux.org/almalinux/8.3-beta/
AlmaLinuxで気になるところ
対象アーキテクチャがx86_64のみ
CentOSがx86_64、ARM64、IBM Powerのインストールイメージを公開しているのに対して、AlmaLinuxは現時点ではx86_64のインストールイメージしかありません。
FAQにもアーキテクチャの説明はなかったので、今後もx86_64だけがサポートするアーキテクチャなのか、今は作業量の関係でx86_64だけになっているのかが不明ですが、ARMサーバーが増えているのでARM64のサポートも期待したいところです。
ということで、ポストCentOS時代のRHELクローン2つのうちの1つが形になろうとしています。Rocky Linuxの進展もあわせて注視していきたいところです。
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