NanoPi M4V2(FriendlyARM)購入しました。RPiとの仕様比較も。請求額は11564円。

Posted by 雅楽斎 on Thursday, February 27, 2020

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自宅ではRaspberry Pi 2Bと3Bが稼働中…

SBC/Single Board Computer界の雄と言っても過言ではない1Raspberry Piシリーズ(RPi)ですが、我が家ではRPi2Bと3Bが元気に稼働中です。

現在使っている用途は以下の通り。

  • 2B(SSD接続) apt-cacher-ng
  • 3B(HDD接続) NextCloud

ただ、2台動かす必要あるかなーというのとRAMがもっとあれば他に動かしたい用途あるなーとなったので、何の不満もなければそのままRPi 4Bを買って、バリバリ使い倒すぜーとなるのですが。

Raspberry Pi 4B唯一の不満→省電力性がない。ならば今更Rockchip3399搭載SBCで対応

RPi 4Bで使われているBroadcom BCM2711はARMのCortex-A72(以降、A72)を4コア搭載しています。

このCortex-A72というコアは2015年発表ですが、それまでCortex-Aシリーズではハイパフォーマンス向けとしてラインアップされていたCortex-A57を置き換える形で登場したハイパフォーマンスコアで、スマホでの採用事例はQualcomm Snapdragon 650/652やMediaTek Helio X20等があります。昨今ではミッドレンジ向けに供給されるようになりましたが、普段使いでは十分な速さを実現した世代のARMのプロセッサです。

他方、ARMのCortex-AシリーズはCortex-A152と後に発表したCortex-A7を高性能で高速な処理を担当するコアと低消費電力で低速な処理を担当するコアに分類し、これらを組み合わせて状況に応じて使用するbig.LITTLEという仕組みにしました。

Cortex-A72はハイパフォーマンスである代わりに消費電力が割と高いコアであるため、スマホの様に常時通電しているようなデバイスに採用する際はCortex-A53(以降、A53)とbig.LITTLE構成を取ることが一般的でした。

が、RPi4Bの場合A72を単純に4コア積んでいるだけなので、常にハイパフォーマンス、消費電力のことなど関係なし!という常時稼働を考えた場合にあまり好ましくない構成です。

SBC界隈では2016年末からRockchip RK3399を搭載した製品が発売されていて、このRK3399は素直にA72 2コアとA53 4コアのbig.LITTLE構成を取っているSoCです。4コアのA53で処理できている間は高消費電力のA72の出番がなく、A53の手に余るようなら消費電力を上げA72で対応する。即ちワークロードに応じて消費電力をアクティブに変えられるSoCを搭載したSBCが発売されていました。2019年に発表・発売されたRPi4Bがこのトレンドに乗らなかったのは部材調達から様々な理由があるとは思いますが、この決断は個人的に長い間引っかかっていたのは事実です。

つまるところ、低負荷時はRPi3Bと同じ消費電力でも動作し、負荷が高ければ高速動作もするSoCがRK3399であるというところなので、RPi2Bと3Bのリプレースならこれが良いかなと。

FriendlyARM(FriendlElec)のNanoPiシリーズは?

RK3399を搭載したSBCはOrange Pi、RockPro64、ROCK960等いくつか選択肢がありますが、以下の観点から今回FriendlyARMのNanoPi M4V2を購入することに決めました。

https://www.friendlyarm.com/index.php?route=product/product&product_id=268

プロパーのケースが良さげ

SBC全般に言えることですが、ボードのハウジングであるケースがユーザーに丸投げになっていることが非常に多いです。3

ユーザーに選択肢があるのは良いことですが、謎に高かったりする出費が追加でかかることも多く、また実質RPi以外のSBCのケースは出荷量が絶対的に少ないことも影響していると思いますが非常に少ないのが実情です。

FriendlyARMの場合、多くの製品でケースやヒートシンクが準備されており、またそれほど高価ではない値段設定の様に見えるので手を出しやすいと思います。

NanoPi M4V2でもCNCメタルケースがあります。

https://www.friendlyarm.com/index.php?route=product/product&product_id=277

トレンドをちゃんと追いかけている

USB Type-Cポートの採用とSBCへの給電、RAMを4GB積んでいます。

Armbianが対応している

吊るしのOSであるFriendlyDesktop、FriendlyCoreが準備されてはいますが、基本的にUbuntuのLTSを使いたいのでカスタマイズの少ない、他機種用との機能差もないArmbianがNanoPi M4V2対応ディストロを出しています。

https://www.armbian.com/nanopi-m4-v2/

ストレージの拡張性が高い

これは用途によるとしか言えませんが、MicroSDに加えてeMMCがハンダ付け実装ではなくモジュールを挿入できるようになっている、メタルケースにM.2スロット拡張ボードが同梱されているのでI/Oが必要な用途でもそれほど手間をかけずに使えるのは他のSBCと比べても大きかなと思います。今回の私の用途ではMicroSD運用+USB接続のHDDの予定なのであまり関係ないのですが、長期的な利用を考えると色んな用途に転用できてメリットになるかなと。

いざ購入!(輸入)

販路は日本Amazonだと3万したりするので輸入が大前提になろうかと思います。結局FriendlyARMの公式ストアで買うことに。

オプション品が必要なら単品販売。セット販売で多少安く。

NanoPi M4V2はオプション品が豊富に準備されています。

  • Heat Sink (+$6.99)
  • NVMe SSD Adapter for M4 (+$4.99)
  • Metal Case w/ Cooling Fan(NVMe SSD Adapter included) (+$28.00)
  • 5V 4A Power Adapter (+$8.99)
  • German Plug Adapter( applies to: France,Germany,Portugal,Spain,Korea ) (+$5.99)
  • High-Power Type-C to USB-A Male 2.0 Cable - 30cm (+$2.99)
  • 64GB eMMC Module for NanoPi (+$28.95)
  • 32GB eMMC Module for NanoPi (+$15.95)
  • 16GB eMMC 5.1 Module for NanoPi (+$12.95)
  • 2.0 Megapixel Universal USB Camera Module(FA-CAM202) (+$15.97)
  • 13.2MP MIPI Camera Module (+$25.00)
  • 1080P HDR MIPI Camera - MCAM400 (+$12.99)
  • PCIe to USB 3.0 x4 HAT for M4 (+$9.90)
  • 4x SATA HAT for NanoPi M4 (+$25.00)
  • PSU Module for NanoPi M4 (+$3.99)

で、ACアダプターやらUSBケーブルは手元のを流用するので、今回はメタルケース(NVMe SSD Adapter for M4付き)を本体以外に買おうとしてUSD98。

他方、NanoPi M4V2(と無印M4)はケースとボードのセット販売もしていて、こっちだとUSD95。

https://www.friendlyarm.com/index.php?route=product/product&product_id=277

今回はこのセットを購入します。オプションもそんなに高くないと思うので、必要な場合は単品販売でも全然問題ないと思います。

注文内容はこんな感じになり…

送料はChina PostでUSD8。配送方法は他にDHL、EMSがあり、まぁ送料が高い分DHLやEMSが早く着くということですね。今回はChina Postで最大1ヶ月のんびり待ちます。

先に進もうとしてぐへー。記入事項が多いので私は先にアカウントを作りました。

支払いはPayPal(クレジットカード)

支払いはクレカで。USD103を支払うのにPayPalの日本円決済表記が11876円。USDJPY換算で115.340253749でちょっと高いかなと感じたので1日前のレートでUSD決済した場合の決済額を計算。

ざっくり2%増し。香港ドルでの買い物をクレジットカードで切った場合の支払額

https://www.mastercard.us/en-us/consumers/get-support/convert-currency.html

  • Select Transaction Currency→USD
  • Transaction Amount→103.00
  • Bank Fee→1.63
  • Select Your Card Currency→JPY

結果→11587.95円(USDJPYは112.50441)となったのでUSDで決済し、1ヶ月の到着までしばし待ちます。

【追記】請求額が確定しました。変換レートは112.272、請求額は11,564円です。

その他のFriendlyARMの製品を眺めてみる

NanoPi M4V2以外のFriendlyARMの製品を2つ抜粋します。

ZeroPi(USD9.99)

https://www.friendlyarm.com/index.php?route=product/product&product_id=266

Cortex-A7を4コア搭載したミニサイズのSBCです。GPIO・無線LANはありません。RAMは512MB。

USD3でメタルケースあり。ヒートシンク(単体購入の場合USD1)付き。

NanoPC T4(USD149.99 →USD109.99 USD40引き)

https://www.friendlyarm.com/index.php?route=product/product&product_id=225

M.2(NVMe)スロット実装済み、2280用ネジ穴あり。RAMがLPDDR3であることを除いてはNanoPi M4V2と共通点が多いです。

RAMも4GB積んでおり当初こちらも検討していましたが、USB Type-Cでの給電が出来ず候補から外れました。Type-CポートはDP Alt対応です。

こちらも冷却キット(USD5.99)、メタルケース(USD5.99)、アクリルケース(USD2.99)が準備されています。

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  1. 時系列で並べるとODROIDが先駆者ではありますが。 [return]
  2. 後にCortex-A17としてリブランド [return]
  3. GPIOを開放してHATを乗せる需要を想定していることも影響しているとは思いますが [return]

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