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外を移動中でも使える大容量通信として、現実的な選択肢としてWiMAXサービスとモバイルWiFiサービスがあります。実際にどちらも利用してきたユーザーとして、これらのサービスはどちらにどのような利点があるのか、必要になったらどちらを選んだ方がいいのかの基準をまとめます。参考にしていただければ幸いです。
WiMAXへの不満
私は結構長い間WiMAXを利用しており、初めて使ったWiMAX端末はAterm WM3300Rでした。その後WM3800R、Wi-Fi WALKER DATA08W、Wi-Fi WALKER WiMAX 2+ HWD15、Speed Wi-Fi NEXT W04と使ってきましたが、WiMAX2+サービスの導入の伴い、UQコミュニケーションズが通信制限を行うことを表明します。BIGLOBE WiMAX2を最後1に、当面WiMAXから離れるに至った流れを記載します。
2015/05/29 3日間で3GB制限開始
WiMAX 2+およびau 4G LTEでのデータ通信量が直近3日間で3GBを超えた場合、通信速度を上下最大で1Mbpsに制限する
これが一番キツかったですね。特に導入当初は本当に1Mbpsで切ったような速度しか出ませんでしたのですぐに制限を実感できました。ただ、同時に当時はまだノーリミットモードとしてWiMAX(無印)サービスが利用でき、そちらでは元は低速ですがだいぶマシだったので併用して回避してました。
2015/07/14 【「3日間で3GB」制限に関する今後の対応について】をサイトに掲載
https://www.uqwimax.jp/lp/3gb/
2017/02/02 3日間で10GB制限開始
WiMAX 2+でのデータ通信量が直近3日間で超えた日の翌日18時頃から翌々日2時頃まで速度制限がかけられる(概ね1Mbps)
この頃はau 4G LTEサービスとは別勘定に変わっていて、LTE側のハイスピードプラスエリアモードを1か月で7GB使うとWiMAX2+側のハイスピードモードもひっくるめて月末まで128kbps制限とかいう罠も始まっていました。また、この頃からWiMAX無印は2+契約では端末を選べなくなり、無印(ノーリミットモード)に逃げるという運用もできなくなっています。
UQコミュニケーションズ株式会社と株式会社ビックカメラの子会社である販売代理店株式会社ラネットが「ギガ放題」で通信速度の制限をしているとして裁判で争って高裁で負け、最高裁の上告棄却で判決が確定
曰くギガ放題は通信量の制限がなく単位時間あたりの通信速度が放題というわけではないという言い分らしく、注意書きも豆粒程度であることが問題とされていた気がします。
何を判断基準としてサービスを選ぶべきか
モバイルWiFiとWiMAXのどちらを選ぶべきかという観点では、いくつか判断基準があると考えています。また、ここでのWiMAXは全てギガ放題を指しています。ライトプランではありません。
- 現在の通信速度・料金に満足しているか
- 自分の月間データ通信量を把握している
- 使える場所をどのくらい優先するか
- 契約期間を柔軟に選択できた方が嬉しい
- 支払い方法
現在の通信速度・料金に満足しているか
この問いにYesと答えられるなら、現在使用しているサービスを使い続けるのが最も損をしないと考えられます。
自分の月間データ通信量を把握している
月間データ通信量がどの程度なのか把握している場合はモバイルWiFiの方が自分に適切なプランの選択ができることからお勧めできます。把握していない場合にWiMAXが有利になるのは、WiMAX2+のハイスピードモードではどんなに大量の通信をしても3日で元に戻るためで、予想外の通信が発生した場合でも3日我慢すればよいだけです。他方、モバイルWiFiの場合に通信制限に入ると翌月まで制限が解除されないため、月の初めに制限に入るとどうにもならなくなります。
ここでは一例としてモバイルWiFiサービスのFUJI WiFiに於ける2019年8月現在の料金を紹介します。
データ通信量 | ルータープラン(単月・税別) | ←1GBあたり単価 | SIMプラン(おまとめ支払い13ヶ月の単月相当額・税別) | ←1GBあたり単価 |
---|---|---|---|---|
20GB | - | - | 1980円 | 99円 |
25GB | 2500円 | 100円 | - | - |
50GB | 3100円 | 62円 | 2480円 | 49.6円 |
100GB | 3800円 | 38円 | 2980円 | 29.8円 |
200GB | 4800円 | 24円 | 3980円 | 19.9円 |
無制限(いつも快適)2 | 6000円 | ?? | - | - |
表を見ていただければわかるように、各月でのパケット通信量を把握できていれば、モバイルWiFiを活用した方が安くあげられるパターンが多いと思います。
使える場所をどのくらい優先するか
WiMAX2+のハイスピードモードの場合、都市部であれば地下やトンネルにどうしても弱いことが多いのに対して、WiMAX2+のハイスピードプラスエリアモードとモバイルWiFiならそのキャリアの携帯が使える場所であれば利用可能となります。
- WiMAX2+(ハイスピードモード):都市部の屋外・窓際であれば使える場所が多い
- WiMAX2+(ハイスピードプラスエリアモード):auの利用可能エリアであれば使えるが月7GBを超えないよう注意する。月7GBを超えるとギガ放題契約であってもハイスピードモードの通信速度も月末まで128kbps
- モバイルWiFi:ソフトバンクの利用可能エリアであれば使える
契約期間の選択
主要とされるWiMAXプロバイダを比較します。
契約期間 | 参照URL | |
---|---|---|
BroadWiMAX | 3年 | https://wimax-broad.jp/price/ |
とくとくBB | 3年 | https://gmobb.jp/wimax/cashback/price/ |
BIGLOBE WiMAX 2+ | 3年 | https://join.biglobe.ne.jp/mobile/wimax/campaign.html |
So-net モバイル WiMAX 2+ | 3年 | https://www.so-net.ne.jp/access/mobile/wimax2/plan_price.html |
@nifty WiMAX | 3年 | https://setsuzoku.nifty.com/wimax/price/ |
DTI WiMAX 2+ | 3年 | https://dream.jp/prm/wimax/ |
UQ WiMAX | 2年/3年/4年 | https://www.uqwimax.jp/wimax/plan/2plus/ https://www.uqwimax.jp/wimax/plan/gigahodai/ |
まとめ
という訳で、個人的には現在WiMAXを使っていて速度と料金に満足している方とWiMAXサービス圏内で生活していて急な通信が大量に発生して年単位で契約することを厭わない方にはWiMAXを、それ以外の方にはモバイルWiFiをお勧めします。私は今年の4月からFUJI WiFiのSIMプラン(100GB)3を契約しています。13か月分を3月に42185円4支払って来年の5月まで支払いは0円です。
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